第55回 新潟広告協会
新潟広告賞入賞作品

第55回 新潟広告賞 入賞作品

新潟県内で制作された優れた広告作品を顕彰し、地域広告のレベル向上を図ろうと昭和34年に創設された「新潟広告賞」。55回目の今回は昨年、一昨年を上回る206点の応募がありました。厳正な審査を経て、選ばれた入賞作品(優秀賞、奨励賞。グランプリ該当なし。)をご紹介します。

応募総数206点の内訳 新聞広告部門      46
グラフィック部門    77
テレビCM部門     64
ラジオCM部門     17
インターネット部門    1
部門外          1
審査委員長原 龍一郎(相模女子大学教授)
審査委員平賀 治雄(新潟県写真家協会会長)
石川 竜太(アートディレクター、デザイナー)
落合 達男(コピーライター)
小田 敏三(新潟広告協会理事長)
※肩書は当時、敬称略
講評

残念だったのは、今年度はグランプリの該当作品がなかったことでした。52回は、インターネットの普及によって生まれた既存の広告に対する消費者の不信感を払拭するための一つの答えとなるような川崎商会のテレビCMがグランプリを獲得。53回では、インターネットとマスメディアによるクロスメディアを活用したマキノのBROOCHのキャンペーンが。そして54回では、インターネットに圧された状況の既存マスメディアの様々な努力が実を結び、全国の既存マスメディアの広告費が回復傾向に向かうなかで、新潟日報の企画広告がグランプリに輝きました。時代の大きな動きとリンクし、その流れを象徴的に表してきた新潟広告賞のグランプリでしたが、55回は、そのような時代の動きを象徴する作品がなかったということでしょうか。次回以降のみなさんのご健闘を期待しています。
審査委員長 原龍一郎 (相模女子大学教授)

新聞広告部門

優秀賞

T型日報

広告主 新潟大学/第四銀行/NSG/新潟県消費生活センター他
制作社 (株)新潟博報堂
コメント

成人の日に掲載された企画広告。高校生を中心としたティーンエージャーに向けている。新聞を読まない若者に対して、昨年の「新潟マンガ王国」に続くアプローチ。若者が関心を抱く内容と、わかりやすさで構成された若者版新聞を体験してもらうという企画。反響も大きかったという。見事な戦略と企画を評価。

みんなのイオン

広告主 イオンリテール(株)北陸信越カンパニー
制作社 (株)電通東日本新潟支社、(株)電通関西支社
コメント

何よりも、地域の人たちの自然な表情を捉えた写真が高い評価を受けた。客となる人、パートとして働く人。その家族等を巻き込むなど、地域に大きく関わるスーパーマーケットのオープンは地域にとって大きな事件であり、そのアピールと、環境作りをうまく進めた広告として評価された。

奨励賞

GIANT ORANGE Project

広告主 スカパーJSAT他8社
制作社 (株)電通、(株)電通東日本
コメント

サポーターの熱い思いを週刊誌の人気連載漫画を絡ませて展開。「ビッグスワンをオレンジで埋めつくせ」のコピーは、チームとサポーターが同じ方向に向かう一体感を伝えている。

だから愛してる。朝日山。

広告主 朝日酒造(株)
制作社 (株)新潟日報事業社
コメント

若い人たちが集まり、小宴会の真っ最中。こんな席にピッたしの酒「朝日山」、私も加わりたいなと思わせられる。集まっている人たちの表情がにこにこしているこんな時の日本酒は美味しいだろう。

新潟にあたらしい春の風。

広告主 新潟綜合警備保障(株)
制作社 (株)新潟日報事業社
コメント

新潟市民の象徴である万代橋の東詰に誕生したメディアシップ。桜と淡いピンクが雪国の春らしさをほんわりと伝えている。わくわく感を上品に表現していて好感。

煙まで旨い。

広告主 料亭 一〆
制作社 (株)新潟日報事業社
コメント

煙を描いた、スミ1色のイラストが「煙まで旨い」のコピーを秀逸に表現している。シンプルなデザインが老舗の自信を漂わせている。

となりです2篇

広告主 (株)シルバーホテル
制作社

(株)新交企画

コメント

目立ちにくい場所にある2店を「となりです」というコピーで表現。デザインの仕掛けも加わり、メッセージへの理解とインパクトを生み出している。細部のコピーにも気を配っていると評価された。

グラフィック部門

優秀賞

新潟酒の陣①~⑩

広告主 新潟淡麗にいがた酒の陣実行委員会
制作社 (株)新潟博報堂
コメント

新潟酒の陣というイベントの会場で掲出され、イベントを盛り上げた広告。通常の告知広告とは違い、違反行為禁止というアイデアが秀逸。違反行為禁止を呼びかけるだけではなく、イベントの盛り上げにも繋がった。

奨励賞

護摩祈祷 城下町むらかみ

広告主 大町振興会
制作社 (株)村上印刷
コメント

真っ黒な紙面に木版画を思わせるような力強いイラスト。紙面の色使いが効果的で、見る人に強く訴えかけるようなポスターに仕上がっていた。

あなたを、つなぎたい。

広告主 (株)新潟日報社
制作社 (株)新潟日報事業社
コメント

メディアショップ開業後のシリーズ雑誌広告。メディアショップという存在が発信する「つなぐ」というメッセージを、軽いタッチのイラストレーションで表現。「あたたかい空気感の中に元気をもらえる仕組みの広告」と評価。

アルビ × DBZタイアップ

広告主 東映(株) × アルビレックス新潟
制作社 (株)アサツー ディ・ケイ新潟支社、(株)ICO
コメント

アニメのタッチで描かれた選手達がアニメ映画のポスターと同じ構成で表現されているタイアップポスター。人気アニメとのコラボで話題性のある作品となった。

新・東京新潟物語
「失恋」篇 「帰省」篇
「あたらしい恋」篇 「実家」篇

広告主 吉乃川(株)
制作社 (株)新潟博報堂
コメント

洗練されたコピーとビジュアルは嫌みがなく、若い女性への日本酒提案をさらりと成功させている。モデルの表情が大きな決め手。

テレビCM部門

優秀賞

会議室篇

広告主 (株)新宣
制作社 (株)新潟博報堂
コメント

企業、各種団体、個人商店向けの広告。前半の表現を「イベントはプロに任せないと失敗します」のコピーで受け、一般視聴者にも、インパクトと説得力のある作品に仕上がっている。秀逸なアイデアと、演出が評価された。

奨励賞

大アメ注意報

広告主 リバーサイド千秋
制作社 (株)ユニコム
コメント

お菓子のアメと大雨のダジャレが切り口の作品。ナレーションに頼らず、フレンドリーな映像の雰囲気だけで、館内の親しみやすくやわらかいイメージを訴求している。ダジャレより雰囲気が印象に残ると評価。

モデル編

広告主 中越クリーンサービス(株)
制作社 (株)フジ・クリエイティブセンター
コメント

ただシンプルで大人しいCMのようだが、「シルバーの日々をゴールドに」のコピーがメッセージ性を一段押し上げた作品となった。

あなたの街の「しんきん」です 
6パターン

広告主 新潟県信用金庫協会
制作社 (株)新潟日報事業社
コメント

県内各地にある信金の近辺の風景を、撮っている。風景、行事を一番良い時期に、良い時間に、そして、クライマックスを丁寧に紹介してくれた。 信金さんが地域と密着し、大事に思っていることが、伝わってきた。

アカカン

広告主 (株)赤倉観光ホテル
制作社 (株)パブリシティ コア
コメント

AKAKANのアルファベットを一字一字赤いデザイン文字に分解して、しゃれた躍動感を軽快なBGMに乗せて表現。若者をスキーに呼ぶ込む訴求力を感じた。

サトウのごはん 玄関OPEN篇 
字幕有り

広告主 佐藤食品工業(株)
制作社

(株)電通東日本新潟支社、(株)電通関西支社

コメント

おなじみの「玄関開けたら~」を英語で構成することで、既存の商品・広告を新しいもののようにうまくコミュニケーションしていた。映像の完成度も非常に高い作品だった。

プロポーズ篇 
西山さん 内山さん 本間さん 

広告主 BROOCH
制作社

(株)新潟博報堂

コメント

プロポーズを隠し撮りするというジュエリーショップのTVCM。演出のない出演者の等身大の仕草や言葉が、幸せの空気を伝える作品だった。

ラジオCM部門

優秀賞

もしも昔 篇

広告主 (株)エフエムラジオ新潟
制作社 (株)リミックス
コメント

企業、及び各種団体、個人商店向けの広告。3万円でラジオCMが流せるという情報の意外性がCMにインパクトを加え、一般聴取者にも印象深い作品に仕上がっている。歴史上の人物を題材に架空の話で構成したアイデアと演出力が評価された。

奨励賞


フリーローンモアシリーズ広告

広告主 (株)大光銀行
制作社 (株)コム
コメント

時報と合わせた展開のラジオCM。嫁姑の会話のオチに、「4時ならwebから申し込みへ」のくだりが銀行の営業時間との間にギャップがあり、何故と感じさせる結果になっている。軽快な会話に残る疑問符?が印象的であった。


純米大吟醸 山廃仕込

広告主 君の井酒造(株)
制作社 (株)新潟放送
コメント

「山廃仕込み」ってどんな酒? そんな欲求を耳あたりの良い語りで表現。イメージを膨らませる「耳越し」の良いCMに仕上がっている。

インターネット部門

該当作品なし