お知らせ

広告セミナー講演会(10月24日、万代シルバーホテル)

平野 英功氏

宮里伸哉アナウンサー

●演題

THE PAST AND FUTURE
  ~歩夢とともに開く世界への扉~

●講師

株式会社L.Sカンパニー

取締役社長 平野 英功氏

●聞き手

UX新潟テレビ21  宮里伸哉アナウンサー



ソチ五輪での快挙を伝える報道紙面と
使用したウエア、ボードも注目を集めました

子育てにマニュアルはない。今ある環境を生かして夢につなぐ

ソチオリンピック大会で、歩夢は多くの方に応援していただいて銀メダルを取ることができました。本当に感謝しています。ありがとうございました。

実は、歩夢はオリンピックの直前に足をけがしていました。骨折並みの捻挫で、もしかすると大会当日は滑れないのではないかという状態でソチに入って、しかし大会の前日から滑っていると聞いて、とりあえず出られるだけでも良かったと思いました。奇跡的な足のけがの完治については医療班がついていて、注射と痛み止めの薬を飲んでいました。本人はとにかく出たいという気持ちで、現地で徐々に本気を出してきていましたが、彼の状況からして、けがをしたことで迷いがなくなり、「上を見ていくしかない」という気持ちになれたことが、結果につながったのではないかと思います。

私たち家族は、ただ好きなことをやってきただけです。12年前には借金をして、スケートパークを建てました。何かを得るために、時間やお金など、失ったり我慢したりもありましたけど、一歩一歩解決しながら歩んできました。子どもたちの環境を作るために私が走り回っている姿を子どもたちは見ていましたし、家族で頑張ってやってきたような形です。キャッチフレーズは「オリンピックでの金メダル」。10年前から今をイメージしてきたし、10年前があるから今があります。

子育てや生き方についてマニュアルはないし、正解もないと思っています。スポーツにおいてもマニュアルは変わる。現に、スノーボード選手にとって、スケートボードは変な癖がつくし危ないからしない方がいいと言われていましたが、私たちは、今ある環境を最大限に生かすしかないという形でスポーツに取り組み、歩夢たちはスケートボードで練習をしてきました。それが、ソチオリンピックが終わった瞬間に、スノーボードをやるならスケートボードをやらなくてはだめだね、というマニュアルが出てきました。


ギネス認定証

雪国のスポーツ選手をサポートするシステムを構築

スポーツ選手が安心して夢を追いかけられるようにするには、ソフト面とハード面両方の環境改善が必要です。そこで、この新潟県から継続的に世界のトップアスリートを排出するために、「新潟県冬期スポーツサポート制度(NWSSS)」を作りました。その中身は、専門コーチの充実やスキー場、既存の施設を利用してのハード部分の改善、病院との提携、市町村における選手やコーチたちの就職支援、学校教育面でのサポートなど、諸々が連携するシステムです。また、日本ではスポンサー企業が個人をサポートすることが難しいため、このNWSSSをサポートしてもらいたいと考えています。

すでにNWSSSは動き出しています。選手たちは4月に関温泉スキー場でトレーニングを始めました。4月からのオフシーズンに関温泉スキー場と連携することは、撮影や記者会見開催などでメディアも呼び込み、地元の活性化にもつながるのではないかと考えています。10月には村上市と私どもの協会との共同出資で、オフトレーニングシーズンにも使えるスノーボードの練習施設が造られました。NWSSSの選手が使う施設ですが、誰でも立ち寄ることができ、世界のトップレベルの技を見てもらうことができます。

スケートボードが東京オリンピックの正式種目の最有力候補になっています。歩夢は冬季オリンピックの後に、スケートボードで東京オリンピックを目指すことができるかもしれません。スケートボードはアクロバティックな要素も魅力なので、現在、アルミ会社と提携し、コンテナで運べる折りたたみ式のステージを造っています。将来はお祭りやイベントなどでショーをしたり、競技をしたり、プロ選手の育成などで全国を回りたい。子どもたちの夢につきあいながら、自分の好きなことを実現する夢を、これからも追っていきたいと思っています。