第60回 新潟広告賞 入賞作品

新潟県内で制作された優れた広告作品を顕彰し、地域広告のレベル向上を図ろうと昭和34年に創設された「新潟広告賞」。60回目の今回は210点の応募がありました。2月9日の厳正な審査を経て、選ばれた入賞作品は以下の通りです。

Overview 審査概要

審査委員長 福井 崇人氏(京都造形芸術大学客員教授・クリエイティブディレクター)
審査委員 石井 敬氏(クリエイティブディレクター)
小島 信洋氏(クリエイティブディレクター)
あだち あさみ氏(デザイナー・イラストレーター・絵本作家)
佐藤 明(新潟広告協会理事長)
講評

今回は新潟広告賞60周年である。そして平成が終わろうとしている。 広告という施策で、さざ波から大波にしていき、生活者に元気を与えてきた。 しかし、平成の日本は経済成長をしていないのだ。 今の東京主導の日本には限界があり、地方主体に作り替えないといけない。 新潟広告賞の存在意義は何か? 新潟を牽引しなければならないことは間違いない。 今年の審査テーマは「新潟への貢献」。 表現力や独自力に加え、新潟のことを学び、新潟らしさを伝え、新潟のまちづくりに貢献したものを評価した。 グランプリの「うみがたり」は審査委員全一致で他を圧倒した。 広告主や制作社に地元への愛情を感じた。 新聞広告のポテンシャルを再認識できたことの成果は大きい。

審査委員長 福井崇人 (クリエーティブディレクター/京都造形芸術大学客員教授)

Grand prix グランプリ

上越市立水族博物館 うみがたり 新聞広告
もうすぐ。/いよいよ。/おまたせ。/水族館まるごと、日本海そのもの。/うみがたり 秋 新聞広告/ART OF DOLPHIN/冬もたのしい、うみがたり。

上越市立水族博物館 うみがたり 新聞広告 もうすぐ。/いよいよ。/おまたせ。/水族館まるごと、日本海そのもの。/うみがたり 秋 新聞広告/ART OF DOLPHIN/冬もたのしい、うみがたり。 の情報
広告主 上越市/田中産業
制作社 (株)新潟博報堂/ネオス
部門 新聞
品評コメント うみがたりの「強み」は「マゼランペンギン」「シロイルカ」「水中ドルフィンパフォーマンス」「日本海の魅力」などがある。それらの魅力を引き出して、オープニング2ヶ月前と1ヶ月前に告知、オープニング当日、夏休み、秋、大晦日のシリーズ掲載で認知向上と行動喚起されている。動員数が50万人を超えたと聞く。ネーミングやブランドカラーも含め、ブランディングをするためには新聞広告はかかせないということを証明した。

Newspaper 新聞広告部門

優秀賞

470年、節目の年。471年目、決意の年。

470年、節目の年。471年目、決意の年。 の情報
広告主 吉乃川(株)
制作社 (株)電通東日本新潟支社
品評コメント 世界最多の長寿企業をもつ日本における吉乃川の470周年広告。広告から伝わることは信用や伝統や知名度の他に、地元の米農家を守るために新潟の米にこだわり続けた地域密着力。米の品種改良や常倉の再利用など進取の気性に富んでいる。変化の速い時代に、この先どう生き残っていくか、吉乃川から学ぶことは多いと感じた広告である。

奨励賞

「JAGDA設立40周年記念全国大会 JAGDA in NIIGATA2018」開催記念広告特集

「JAGDA設立40周年記念全国大会 JAGDA in NIIGATA2018」開催記念広告特集 の情報
広告主 JAGDA新潟会員有志、ほか計102社
品評コメント 新潟は亀倉雄策先生が生まれた場所であり、 グラフィックデザイン業界にとっては聖地の場所である。 デザインの概念は広く、パッケージや広告だけでなく経営そのものを デザインすることで課題解決する時代に入ってきた。デザイナーの力量だけでなく、企業の経営者の理解が必要であり、聖地であるからには、他の都道府県よりも先駆けて成功事例を多くつくれることが期待できる広告になっている。

意見広告2本シリーズ
第1弾:「危ないときしか、国産かを気にしない、日本人。」第2弾:「食べてくれる人がいるから、つくる人は頑張れる。」

意見広告2本シリーズ 第1弾:「危ないときしか、国産かを気にしない、日本人。」第2弾:「食べてくれる人がいるから、つくる人は頑張れる。」 の情報
広告主 新潟県農政刷新連盟・新潟県農政刷新同志会
品評コメント 考えさせられる意見広告である。ようするに、日本の食料自給率が低いため、今後の人口増加、異常気象などで 日本の食料安全保障が危惧される。さらに農家も国家予算も減少しているため、「食料・農家・農村基本法」をもとに農家を守らないといけない。

国民にできることは、国産、その中でも新潟産を意識して食べれば良いという簡単な行動喚起を促す広告になっている。

笑顔のそばに朝日山

笑顔のそばに朝日山 の情報
広告主 朝日酒造(株)
品評コメント 広告表現から、年末に子供と孫が帰省してきて乾杯をしていることがわかる。

年末や正月はほとんどの家庭でお酒が飲まれる。誰と飲むかがとても大事で、ターゲットとタイミングをピンポイントにあわせた戦略である。写真でなくて切り絵が懐かしくほっこりとした世界観をより引き出し新潟のシズルが上手くクリエーティブされ、普遍的で読後感が良い広告になっている。

Graphic グラフィック部門

優秀賞

「花屋さんには、置いていない花」編

「花屋さんには、置いていない花」編 の情報
広告主 (株)シルバーホテル
制作社 (株)シルバーホテル
品評コメント 新潟県民の大好きな茶豆の花は、こんなにも可憐で、新潟の人々が案外しらない夏の風物詩の存在であるかもしれないと教えてくれているポスター。誰もが知っている商品の世間にあまり知られていない世界を広告で描ききっている姿勢が素直に伝わってきて楽しめる。

奨励賞

観光ポスター 春
観光ポスター 夏
観光ポスター 秋
観光ポスター 冬

観光ポスター 春 観光ポスター 夏 観光ポスター 秋 観光ポスター 冬 の情報
広告主 弥彦村役場 観光商工課
品評コメント 春夏秋冬の観光ポスターでありがながら、イラストの世界観からは絵本の挿絵のような感覚を与えてくれ、見た人それぞれ、人々の心の中でストーリーが勝手に始まっていくそんな気持ちにさせてくれる優しさを内包したポスター。

牛の角突き重文指定40周年

牛の角突き重文指定40周年 の情報
広告主 牛の角突き重文指定40周年事業実行委員会
品評コメント 40周年を迎えた祭りのポスターであるが、ポスターの至る所に見る人を惹きつける魅力を備えている気がする。祭りそのものの躍動感は、2頭の牛の眼差しでドキッとさせられる。モノトーンと黄色のシンプルな色使いは、この行事そのものの創造性価値を感じさせてくれる。

湯沢町移住定住促進ポスター
パウダーの日は、ひと滑りして出勤します。/降った翌日は、写真に撮りたい町になる。/家族で移り住んで二度目の冬。東京での子育てには、もう戻れません。

湯沢町移住定住促進ポスター パウダーの日は、ひと滑りして出勤します。/降った翌日は、写真に撮りたい町になる。/家族で移り住んで二度目の冬。東京での子育てには、もう戻れません。 の情報
広告主 湯沢町
品評コメント 湯沢町に住む人が、その大好きな湯沢町を楽しむシーンを一枚の写真と秀逸のキャッチコピーで見事に形にしているポスター。ありきたりの観光地ではなく、住人目線のささやかな幸福感が、シリーズポスターとなることで、街の魅力の多様性を伝えている。

吉乃川株式会社 東京新潟物語 第四章
東京新潟物語「再上京篇」/東京新潟物語「失敗篇」/東京新潟物語「長岡の花火篇」/東京新潟物語「同期篇」

吉乃川株式会社 東京新潟物語 第四章 東京新潟物語「再上京篇」/東京新潟物語「失敗篇」/東京新潟物語「長岡の花火篇」/東京新潟物語「同期篇」 の情報
広告主 吉乃川(株)
品評コメント 東京で暮らす、新潟出身女性の心の風景を描いていくシリーズポスター。お酒、夢、雪、祭りという新潟らしいシチュエーションを女性の心情とマッチさせ、新潟出身者であれば誰が見ても理解しやすく、素敵な世界として認知できる共感性を上手く描いている。

水と土の芸術祭2018ポスター
水と土の芸術祭2018ポスター(市民篇)/水と土の芸術祭2018ポスター(水土篇)

水と土の芸術祭2018ポスター 水と土の芸術祭2018ポスター(市民篇)/水と土の芸術祭2018ポスター(水土篇) の情報
広告主 水と土の芸術祭2018実行委員会
品評コメント 水と土と、躍動とつながり。水と土の芸術祭のコンセプトそのものをシンプルながらも素敵な統一感で表現したポスター2種。芸術祭のポスターらしく、見る人をどことなく刺激してくれるクオリティは、審査員たちから多くの評価を得た。

TV CM テレビCM部門

優秀賞

「朝日山で、話そう。」同級生篇、二次会篇、父と娘篇

「朝日山で、話そう。」同級生篇、二次会篇、父と娘篇 の情報
広告主 朝日酒造(株)
制作社 (株)ADKマーケティング・ソリューションズ新潟支社、(株)POPS、(株)二番工房
品評コメント お酒はスッキリとして程よく芳醇なのだが、このCMは中々クセが強い。男性の笑い方、女性の表情、そして写真の中の男性。どれを取ってもかなりのクセものだが、止めカットの効果的なフレーズが上手く中和させてくれる。

奨励賞

雪の宿・粒より小餅・三幸の柿の種 梅ざらめ

雪の宿・粒より小餅・三幸の柿の種 梅ざらめ の情報
広告主 三幸製菓(株)
品評コメント 女優の蒼井優によるCMではあるが、女優の存在感だけに頼らずに、3商品の特徴と彼女の表現を15秒と言う尺の中で、丁寧にバランスよく見事に両立させている。

丈夫なカラダ 準備篇・バス出社篇

丈夫なカラダ 準備篇・バス出社篇 の情報
広告主 北陸酪農業協同組合連合会
品評コメント 西洋の鎧を着た若者が展開するシリーズとなっている。ストーリー自体はありがちな構成だが、BGの使い方、切り方、そしてナレーションとテロップのタイミングなどの細かな計算が上手くジワリと効くCMになっている。

来たぜ、工科大!シリーズ

来たぜ、工科大!シリーズ の情報
広告主 新潟工科大学
品評コメント 昨年は高校生だった3人組。第1話では揃って工科大に入学した事を告げる。2話・3話で、実験や実習を通した物作り現場の楽しさ、充実した環境を上手く伝えている。ここまでくると嫌でも来年の続編に期待がかかる。

新潟県米コシヒカリ 収穫篇・届けたい篇

新潟県米コシヒカリ 収穫篇・届けたい篇 の情報
広告主 全国農業協同組合連合会 新潟県本部
品評コメント 今年も真央ちゃんが帰って来た!新米の収穫で汗を流し、できたてのおむすびを美味しそうに食べる収穫編。そして届けたい編では、おむすびをサプライズで振る舞う真央ちゃんと、リアルなリアクションがほっこりとさせてくれる。

Radio CM ラジオCM部門

優秀賞

RYUTistからの手紙篇
小粋なバーテンダー篇
取調室篇

RYUTistからの手紙篇 小粋なバーテンダー篇 取調室篇 の情報
広告主 北陸酪農業協同組合連合会
制作社 (株)電通東日本新潟支社・(株)イマジネーティブ・ムービーズ
品評コメント 「取り調べ編」や「バーテンダー編」では、初めに「何かな」と思わせ、最後に牛乳の効能を印象付けながらクスリと笑わせる。「手紙編」では、さわやかな声で優しく素直にアピール。いずれもラジオというものの良さを感じさせる。

奨励賞

ことぶき寿司・一心寿司~何観てる?~

ことぶき寿司・一心寿司~何観てる?~ の情報
広告主 enn(株)
品評コメント すし店のCMと言えばネタやシャリの鮮やかな映像が浮かぶが、「マグロ解体ショー」という素材を生かし、効果的なラジオCMに仕立てた技が光る。土曜6時半は「ニュース」「グルメ」を経て「マグロ」というテンポも良い。

せーの

せーの の情報
広告主 (株)山内葬祭
品評コメント 夫婦にそれぞれの好きなものを言ってもらう手法はよくあるが、これは丁寧に仕上げてあった。最後に互いに言いたい言葉の「ごめんな」「ありがとね」もしみじみとして、軽みもあって、ラジオとしてのセンスを感じる。

詐欺電話シャットアウト!!防犯機能付き電話買おうぜ

詐欺電話シャットアウト!!防犯機能付き電話買おうぜ の情報
広告主 新潟県警察本部生活安全企画課
品評コメント 実際の振り込め詐欺犯人の音声という強烈なインパクトのある素材を基に、ストレートに訴えてくる。高橋なんぐさんのナレーションに自然なあたたかみがあって、何となくホッとさせるバランス感覚もいい。

迷子 篇

迷子 篇 の情報
広告主 新潟県青少年健全育成県民会議
品評コメント 児童虐待が問題になっている中で、子どもを見守り、助ける意味というものを、ラジオの特性を生かしてユーモラスにテンポよく表現している。最後の「大人が変われば子供も変わる」も利いている。

Internet インターネット部門

優秀賞

『或る、いつ和の物語』第1話~第3話ダイジェスト

『或る、いつ和の物語』第1話~第3話ダイジェスト の情報
広告主 (株)いつ和
制作社 (株)SunnyRain
URL https://itsuwa-group.jp/tvcm/
品評コメント 着物を着た大人の女性に憧れを持つ少女が、大人に成長していく姿と、着物の魅力が、美しく重なっている。主人公の愛らしさや、涙もろい父など登場人物も魅力的。着物が当たり前で特別な記念日を彩るものだと感じた。

奨励賞

「朝日山で、話そう。」同級生篇、二次会篇、父と娘篇

「朝日山で、話そう。」同級生篇、二次会篇、父と娘篇 の情報
広告主 朝日酒造(株)
URL https://www.asahi-shuzo.co.jp/asahiyama-hanasou/
品評コメント 従来の日本酒の伝統的・男性的・年配向けのアピールでなく、普段の生活の中で皆が共感できるエピソードを「お酒の力を借りて」語られるのが印象的。日本酒を通して想いや時間をつなぎたいというメッセージを感じる。

プロモーションムービー 親娘旅行篇

プロモーションムービー 親娘旅行篇 の情報
広告主 月岡温泉 摩周
URL https://www.masyuu.co.jp/
品評コメント 結婚前、親娘の想い出旅行のストーリー。月岡温泉周辺の観光の様子も盛り込まれており、楽しみ方が紹介されている。親と子の心のつながりも優しく表現され、上質な時間を温泉とともに温かく過ごせる印象を与える。

響かせろ!弥彦ジャンタロウVol.1、Vol.2

響かせろ!弥彦ジャンタロウVol.1、Vol.2 の情報
広告主 弥彦公営競技事務所
URL http://www.yahikokeirin.com/
品評コメント 競輪のジャンを擬人化した個性的なキャラが印象的。弥彦名物カレー豆がモチーフのバーのママを口説いたり、設定も面白くなんだか続きが気になり見てしまう。競輪のなるほどや弥彦名物もユーモラスに紹介されている。

湯沢町移住定住促進動画
ママ友篇A/ママ友篇B

湯沢町移住定住促進動画 ママ友篇A/ママ友篇B の情報
広告主 湯沢町
品評コメント 東京での生活を経験した登場人物の目線で語られる湯沢の魅力を30秒にまとめたPR動画。湯沢町の豊かな生活を東京都の生活と比べた、挑戦的な内容が印象的。東京の生活に疲れた人の心に届くのではないだろうか。

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